世界遺産「石見銀山遺跡とその文化景観」は豊かな自然の中にあります。
緑あふれる山々、澄んだ空気、川のせせらぎ、鳥のさえずりなども楽しめます。
石見銀山は、銀山地区(銀山ゾーン)と町並み地区(武家・町屋ゾーンと代官所ゾーン)があります。
            大森観光案内所から、石見銀山の名所など情報取集してから散策しましょう。

1.石見銀山遺跡について
            2.龍源寺間歩
            3.間歩とは
            4.坑道に入ってみる
            5.石見銀山みて歩き
            6.石見銀山ガイドの会
            7.レンタサイクル
            8.基本情報
            
かつて銀山として栄え、今では日本を代表する鉱山遺跡としてユネスコの世界遺産に登録されました。
            最盛期は日本の銀産出の三分の一ほどを支え、日本の歴史において重要な役割を担いました。
            発見されたのは鎌倉時代末期にも遡り、江戸幕府により支配されるまで銀山の争奪などにより、数多くの戦いが繰り広げられてきました。

石見銀山には約600の間歩が存在しますが、一般公開されているのはこの龍源寺間歩だけです。
龍源寺間歩は全長約600mに及び、見学できるのは入り口から157mの地点までのところです。
            坑道内の壁面には当時のノミの跡がそのまま残っており、当時の採掘の様子がよく伝わってきます。

「間歩」と呼ばれる、銀鉱石を採掘するための坑道です。
岩を削り、人ひとりががやっと通れるほどの坑道がどこまでも・・・
江戸時代初期に開発され、中期には代官所直営の間歩(御直山)として操業されました。
            鉱脈に沿って掘り進んだ20余りの横穴や、垂直に100mも掘られた竪坑を見ることもできます。

①この竪坑は排水坑です。
            龍源寺間歩間に溜まった、水を約100m下の永久坑道へ排水したところ。

②ひおい坑
            鉱脈を追って掘った坑道です。

③ここは、入口から約160m地点。
坑道は、左にカーブしながら195m地点で落盤のためふさがっています。
            ここから奥は、高さ2m、幅約90cmで大人がやっと通れる大きさで、江戸時代に掘られたものです。

④石見銀山絵巻二巻より
新たに設けられた、観光用の坑道(全長116m)には『石見銀山絵巻』の電照板が展示してあります。
当時の銀山の様子を伺い知ることができます。
その中の一部を紹介します。
図の右側から、柄山(捨て石)を背負って歩く人夫の姿。
            丸太はしごを用いたり、左右の横木を渡して歩いている姿が描かれています。

Bは掘子人夫たちが鉱石をノミで掘っているところ。
            左側Cは坑内の溜水をを水箱に段々と竹ポンプで吸い上げる作業です。

唐箕風箱之図
            江戸時代中頃から唐箕(とうみ)を改良して坑内へ風を昼夜送る作業の様子です。

鉱石を掘る
掘子は鑚をはさみで固定し、鎚でたたき鉱石を掘ります。
            暗闇・油煙・石塵の中でたいへんな労働がうかがわれます。

鉱石を運ぶ
掘子が鉱石をかますに入れて背負い運びます。
            せまい坑道の中をさざえの殻のランプの明りだけがたよりでした。

坑木を組む
落盤防止のための坑木を組むのが留山師の役割。
            坑道内が崩れるのを防ぐ重要な仕事でありました。

水をくむ
深く掘れば水が湧きます。
坑内の排水作業は鉱石を掘ること以上に大変な仕事でした。
            竹や角樋(かくひ)のポンプ、桶を使っていました。

石見銀山は、銀山地区(銀山ゾーン)と町並み地区(武家・町屋ゾーンと代官所ゾーン)があります。
①銀山地区
区間約2.3km、所要時間は片道徒歩45分です。
ここのゾーンは遊歩道沿いに龍源寺間歩、清水谷製錬所跡、お食事など楽しめます。
            龍源寺間歩は冒頭で紹介しましたね。

福神山間歩
            入口から斜坑となり、川の下を横切って延びる特殊な坑道です。

清水谷製錬所跡
龍源寺間歩から、約20分ほど遊歩道を戻って清水谷精錬所跡へ。
福石子鉱床で採掘した鉱石が、本谷の金生坑から運ばれます。
            清水谷の蔵之丞坑まで運ばれ、選鉱場で選鉱されて製錬所の最上段までトロッコで運んだいました。

②町並み地区
区間約800m、所要時間は片道徒歩20分です。
武家・町屋ゾーンでは町並み、街並み交流センター、お店などがあります。
江戸情緒あふれる町並みを散策できます。
            おすすめの撮影ポイントです。

町並み交流センター
            この白い建物は旧大森区裁判所です。

代官所ゾーンは観世音寺、商家、勝源寺、石見銀山資料館などあります。
観世音寺
            小高い岩山にお寺があります。

ここからは赤い石州瓦の町並みが一望できます。

重要文化財 熊谷家住宅
鉱山業や酒造業、代官所の御用商人などを務めた町並み最大の商家です。
主屋の他に5棟の蔵が立ち並んでいます。
            料金:大人500円、子供100円

勝源寺
銀山奉行代官18名の位牌と東照宮に家康公を始め12代将軍までの位牌が安置されています。
また、欄間彫刻、家康と将軍図、羅漢図などを展示しています。
            料金:大人400円、子供100円

ここの郵便局も江戸時代風の建物。

石見銀山のことは、楽しくわかりやすく説明を受けるとよいでしょう。
住所:〒694-0305 島根県大田市大森町イ824-3
料金:ガイド料 500円
営業時間:①10:30 ②13:00
所要時間:約120分
(うちガイド時間は約90分)
問い合わせ先:石見銀山ガイドの会
            電話番号:0854-89-0120

石見銀山公園から石見銀山までは片道約45分。
石見銀山の観光所要時間は30分ほど、往復の時間と観光時間を併せると所要時間は2時間ぐらいです。
時間に余裕がない方、歩きたくない方はレンタサイクルの利用をおすすめします。
石見銀山公園の近くに自転車のレンタルをしているお店があります。
使用料金
            電動自転車2時間700円、普通自転車3時間500円

龍源寺間歩
住所:〒694-0305 島根県大田市大森町ニ183
電話番号:0854-89-034
料金:大人410円、子ども210円
営業時間:9:00~17:00(12月~2月 9:00~16:00)
定休日:1月1日
アクセス
お車で
山陰自動車道・仁摩石見銀山ICから約10分
公共交通機関で
JR山陰本線・大田市駅からバスで28分 バス停「大森」から徒歩約45分
            駐車場:一番近い駐車場は石見銀山公園 
